浅草寺の宝蔵門の近くに平和地蔵尊がございます。
石柵には今は亡き、母方の祖父の名前が刻まれております。
祖父は浅草界隈のいわば親分さんでして、地元の発展や安全に貢献された方と聞きます。
毎週のように小さな和船を隅田川から発し、私たち孫連中を連れてハゼ釣りに連れて行ってくれました。
祖父が病気で起き上がれなくなったときは、毎週、花川戸の宅にお見舞いに伺うのですが、ベッドに寝ながら、「さよなら三角、また来て四角。」と大きな声で手を振ってくれました。
そんな優しい祖父が亡くなったときは、浅草本願寺の境内が埋まるほどの弔問客が集まったのですが、その後いろいろなことがあり、菩提寺だった寛永寺のお墓はいつの間にかなくなってしまい、いまやこの平和地蔵尊が唯一、お参りできる場所となってしまいました。
皆さんの中に覚えておられる方もいらっしゃるかと存じます。
50年以上前、花やしきの前にあった見世物小屋。
当時は幼稚園児だった私の思い出の場所です。