連続無窮(れんぞくむぐう)
「連続無窮(れんぞくむぐう)」とは、真言聖典である観無量寿経を中国の道綽が解説した「安楽集」に記載されている言葉です。
浄土真宗を開かれた親鸞聖人様は「教行信証」にこの安楽集を引用されておられます。
真言を採り集めて、往益を助修せしむ。
何となれば、前(さき)に生まれん者は後を導き、後に生まれん者(ひと)は前を訪(とぶら)え、連続無窮(むぐう)にして、願わくは休止(くし)せざらしめんと欲す。
無辺の生死(しょうじ)海を尽くさんがためのゆえなり。
(四〇一頁『教行信証』「化身土巻」『安楽集』)
「まさに真実の言葉を集めて、往生浄土の歩みをなすということを開いていきたい。なぜならば前に浄土の歩みをなし浄土に生まれた者は後の人びとを導き、また後に生まれこの道を歩もうとする者は前に歩んだ人を訪ねなさい」と。
「そういう導き訪ねるという歩みが(連続無窮)絶えることなく続いて、仏道が途絶えることがないことを願います」、そのことによって「無辺の生死海を尽く」すといわれるのです。
生死海とは迷いの海ということです。仏教では迷いを、輪廻とか流転とか生死といいます。
流転も輪廻も生死も、人間が同じようなことをくり返し、グルグルと迷いの道を回っているということです。
蝉の一生
蝉の一生は、幼虫7年+成虫7日=7年7日程度 と言われております。
セミの幼虫の期間は、数年~7年くらい。
長い場合は10年以上も幼虫のまま土の中で過ごすこともあると言われています。
しかし成虫になって地上で過ごす期間は、わずか1週間から数週間。
このヒグラシは、なぜに浅間神社の一葉桜を選んだのだろうか。
富士の裾野に広がる樹海を思い、この木を選んだのだろうか。
いずれにしても、その思いは、はるか7年先の子孫に受け継がれ、そしてまたその先も同じように受け継がれていくのであろう。